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第三章 別れを呼ぶ北の大地・20

 こちらの世界の日本は世界を3分する3つの勢力、「ユーラシア民主連合」「アメリカ共和国」「ヨーロッパ連邦」のいずれに所属せずに独立国家としての地位を築いていた。
 その大きな理由の1つが各国へのエネルギー提供という外交手段にある。北海道から関東にかけての太平洋側には数多くの発電施設が立ち並び、そこで発電された電力は専用のルートを通り各国へと送り届けられる。
 こうして日本はエネルギー大国、技術大国としての地位を確固たるものとしていた。
 何故、日本がエネルギー大国になれたのか。その大きな理由はこの世界での主流となったノエル粒子を用いた発電施設にあった。簡単に言うと、発電施設を建設するのに最も優れた環境を有するのが日本であり、北海道であったということだ。何故日本が施設を建設するのに有利なのかはここでは割愛する。

 そして、日本国内でも最も発電施設の密集する地域、北海道の太平洋沿岸にある東第4発電所。
施設内では幾人ものものたちが慌しく作業を進めていた。

「第3から第7までのバイパスを開放」
「エネルギー収縮装置内の圧力低下……、停止を確認。引き続き3号炉との接続を開始します」
「3号炉、接続準備完了。2号炉からのラインを接続後、低速運転へと移行」

 彼らは発電所の従業員であり、また同時にファーブル財団の人間でもあった。ヨーロッパから遠く離れたここ日本でもファーブル財団の影響力は強く、配下の企業の数は少なくない。

「作業は順調かい、技師長?」
 施設のコントロールルームにある通信モニターに映し出されたのはステファン・ルメールの姿。
「はいルメール様。予定より7分ほど先行して進んでおります。この分なら当初の想定よりも早く完了できそうです」
 技師長と呼ばれた男からの報告に満足そうな表情を浮かべるルメール。
「さすがだね、技師長。ただし、最後まで油断は禁物だ。焦らず急いで性格に、引き続きよろしく頼むよ」
 敬礼する技師長の姿を確認してルメールは通信機を切る。
ルメールがいるのは発電施設からは少し離れた場所に位置する、とある研究施設の一室。もちろんこの施設もファーブル財団の息のかかった企業の所有する物であることは言うまでもない。
 今回の実験においての司令部が置かれたこの場所にはアドリアナ・ボニヤの姿もあった。 
ルメールから直々に副官に任ぜられた彼女は各所に配置された構成員との連絡や実験の進捗の管理、諸連絡に忙殺されていた。

「了解、引き続き警戒に当たられたし。……はい、こちら作戦司令室、……対象に気づかれないように追尾をお願いします。……ふぅ」

 通信機を置いて深く深呼吸をするリアナの様子をみてルメールが声をかける。

「すまないね、ボニヤ君にばかり負担をかけてしまって」
「いえ、私を副官に指名していただいたルメール様のためにも、実験を成功させるよう努力させてもらいます」
 ルメールとは視線を合わせずに無表情で唇を動かすリアナ。
「相変わらず堅いね、君は。まぁ、その真面目さを買ったところもあるんだけど、もう少し私の前でも笑顔を見せてもらいたいところだね」
「実験が無事に終わったときに期待をしてください。その時に私に余力が残ってていれば、ですが」


続く

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一言

 あっという間に8月になりましたね。
 夏休みの予定がまだ決まっていないのが悲しいところ。
 実家に戻るつもりなのですが、その間の更新はどうしたものか……。

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おぐれしんじ

Author:おぐれしんじ
東京都で会社人をやっています。
趣味の小説ですが、ひとつよろしくお願いします。






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