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第三章 別れを呼ぶ北の大地・13

 俺は謙太郎の姿を探すが、どこにも姿が見えない。
「さぁな、トイレでも行ってるんじゃないか?」
 先ほどから俺の隣にしゃがみ込んでいる忍が興味無さそうに言う。

「どうしたの、修治君?キョロキョロしちゃって、泉ちゃんの事探してるのかな?」
 気が付くとリサさんがすぐ側にやってきていていた。

「そうじゃなくて、謙太郎はどこいったのかなって思って。あいつこういう場では必ず盛り上げようと何かする奴なんだけど……ってなんだ?」

「お集まりの皆様!本日のメインイベントの始まりで〜す!」 
 唐突に会場に響き渡る謙太郎の声。いつの間にかタキシードに着替えた謙太郎と、チアガールのコスプレを身にまとったミレイが颯爽と入ってきた。

「なんだあれ?」
 突然の光景に忍は絶句している。
「ほんと、どこからあんな衣装調達してきたのかしらね。タキシードはともかく、ミレイの格好なんて最初から準備していたとしか思えないわ」
 リサさんは2人の様子に呆れながらも楽しそうだ。


「えー、本日は皆様ご存知の通り、TGSのマドンナ、リサお姐様の20うん回目の誕生日です!それでは、主役のリサお姉様こちらへどうぞ〜!」
 リサを手招きする謙太郎とミレイ。
「ほらリサ姐。呼ばれてるぜ」
 忍がここぞとばかりにリサの肩を押す。

「はい、皆様拍手!」
 謙太郎の声と同時に場内からは大きな拍手と歓声が響く。
「えーと、それでは、リサお姐様からのメッセージを発表致しまーす」
 肩を押されたリサが謙太郎の側に来たと同時にミレイが手に持ったメモ書きのような物を読み始めた。

「今日は私のためにこんな会を開いてくれてありがとう。私はもう充分祝ってもらったから、次は私からのプレゼントをお渡しします。内容は健太郎君から発表します」
 リサからのプレゼントと聞いて、会場内は俄然盛り上がる。

「ちょっとミレイ、こんなの私聞いてないわよ。プレゼントなんて用意してないし」
 それを聞いてミレイはリサの顔を見てニッコリと笑う。

「えぇ、それでは私、保田謙太郎がリサお姐様からのプレゼントを発表します。プレゼントは……、これから行うじゃんけん大会の勝者への熱〜い抱擁だぁ!運が避ければキスのおまけが付くかもよ!!」

「おぉぉぉぉ……!!」

 俄然盛り上がる会場。何故か謙太郎はガッツポーズ、隣のミレイはチアガールの格好で応援する仕草、リサは腰に手を当てて苦笑いだ。

「ちょっとミレイ、マイク貸して」
 マイクを奪い取るリサ。
「えっと、こう見えても私はじゃんけん強いんだからね。心してかかってらっしゃい!!」
 リサも諦めたのか、ヤケクソ気味に叫ぶ。

「ウオォォォォ……!!」
「リサちゃんの唇は俺がもらうぜ!」
 会場の盛り上がりは最高潮だ。


続く

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一言

 あっという間に8月になりましたね。
 夏休みの予定がまだ決まっていないのが悲しいところ。
 実家に戻るつもりなのですが、その間の更新はどうしたものか……。

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Author:おぐれしんじ
東京都で会社人をやっています。
趣味の小説ですが、ひとつよろしくお願いします。