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第一章 日本の首都ってどこだっけ・16

「はぁ、なんか色々あって疲れちゃったな、私」
 椅子にもたれ掛かって大きな伸びをしながら泉が言う。
「まったくだぜ。頭使いすぎて腹減っちまった」
 謙太郎もテーブルに頭をつける。

――本日も、当図書館をご利用いただきありがとうございました。当館は、あと30分で閉館となります。ご利用のお客様は……
館内にはもうじき閉館することを告げる放送が流れ始めた。

「とりあえず、今日はこのくらいにして、晩御飯にでもしようか。来る途中にご飯食べれそうなところなら何軒かあったみたいだし」
 俺がそう言うと、皆同意したようで、もってきた本を片付け始める。

「でも、これからどうなるんだろう私達?」
 隣で本を運ぶ泉が言う。
「確かに、元の世界に戻るって言っても、どうすればいいかなんてさっぱり分からないしな」
「そうだね。ただ、今はお金もあるしここは物価も安いみたいだからしばらくは大丈夫だろうけど……」
 
 そう、悠長に構えてはいられない状況なのだ。元の世界に戻る方法を探すにせよ、こちらで生きていくにせよ近いうちに結論は出さなくてはいけないのだ。そもそもこの世界は本当に俺達のいた世界と別の世界なんだろうか、それとも……
 考えようとも思ったけど、さすがに今日はもうそんな気にはなれない。とりあえず今日はゆっくりしたい、そう思いながら俺達は図書館を後にする。

「いやぁ、食った食った。あんだけ食べて1200円だもんな。ここは最高だぜ」
 中華料理屋から出て謙太郎は満足げだ。1人でラーメンにチャーハンとギョウザを食べたのだ。そりゃ満足だろう。
「やっぱり、ここの物の値段は私達の世界の4分の一ぐらいみたいですね」
「そうね、じゃあ普通で考えたら4倍の4800円か。まぁ、お酒なしの晩御飯ならそんなものかな」
 泉とあづさの言うように、この世界の物価は俺達の世界の4分の一くらいで間違いないようだ。

「それで、今晩はどうするんだ?さすがに野宿はきついだろ?」
 謙太郎の一言で俺達は足を止める。
「そうよね、それにシャワーも浴びたいし、とりあえず今日はどこかに泊らない?」
「そうだな。ただ、先に車を取りに行きたいんだけど、いいか?」

 俺達は昼間に歩いた道を引き返す。調べた結果分かったことだが、ここが東海地方で一番大きい都市と言うこともあってか、夜でも人通りは多い。車もたくさん走っているが例のノエル粒子で動いているからかとても静かだ。
「こうして見ると、ここが実は名古屋だって言われても分からないよね、きっと?」
 いつの間にか腕を組んで隣を歩いている泉が言う。後ろを見ると謙太郎とあづさも手を繋いでいるようだ。本当に、こうしていると前に4人で出かけた時となんら変わらない。そこが俺達の知らない世界だということ以外は。

 俺達は車を止めた駐車場へ向けて、大通りから横道へ入る。
「大通りから外れるとさすがに人もいないし薄暗いな」
 車を停めたのは大通りから入ってしばらくいったところにある駐車場だ。さすがにそこへ至る道は電灯も少なく薄暗い。

「なんだかんだでけっこう歩いたよね。疲れてない、運動不足の修治君?」
 俺を見上げて悪戯っぽく笑う泉。やがて、駐車場そして俺達の乗ってきた車が見えてきた。

「あれ、車の周りに誰かいるぞ」


続く
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一言

 あっという間に8月になりましたね。
 夏休みの予定がまだ決まっていないのが悲しいところ。
 実家に戻るつもりなのですが、その間の更新はどうしたものか……。

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おぐれしんじ

Author:おぐれしんじ
東京都で会社人をやっています。
趣味の小説ですが、ひとつよろしくお願いします。






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